2015年12月17日、立川市幸町、五日市街道沿いに CHABOHIBA HALLがオープンしました。
外観は端正で静謐、一見すると美術館のようですが、
本格的な音響設計が施されている小ホールです。
地域の方々に開かれ、親しまれるホールを目指して運営しています。
2015年12月17日、立川市幸町、五日市街道沿いに CHABOHIBA HALLがオープンしました。
外観は端正で静謐、一見すると美術館のようですが、
本格的な音響設計が施されている多目的ホールです。
地域の方々に開かれ、親しまれるホールをめざして運営しています。
千葉大学大学院工学研究科准教授、建築家、工学博士
CHABOHIBA HALLは,地域に根ざし,地域に開かれた,本格的な多目的ホールです。透明感に溢れ,人々に心地よく時間を過ごしていただける建築の実現をめざし,集会や展覧会から小さな音楽会にいたるまで,様々な活動に対応できるよう設計いたしました。
建物は,この土地の歴史を見続けてきたチャボヒバを中庭に据え,そのシンボルを取り囲むように壁を巡らせ,エントランス,ロビー,ホワイエ,ホール,ホール関連諸室,そして半屋外ロッジアを適所に配置しました。
CHABOHIBA HALLの主要空間であるホールの特徴は,最高水準の音響設計によって実現された空間であることはいうまでもなく,必要に応じて隣接するホワイエとひとつながりの空間として利用できること,さらには囲い庭に拵えた石庭の風景を借景として取り入れることでホールにありがちな暗く閉ざされた空間性を払拭していることにあります。
設計では,この土地に縁のあるものを歴史的イコンとして称え,できるかぎり再利用しました。石庭に置かれた岩石はこの土地で長く息づいてきたものです。中庭からエントランスコートにかけて横たわる水盤の水はこの土地を潤してきた地下水です。さらに水盤の出水器と集水器を象徴する大甕もかつてこの土地で使用されていたものです。
その昔この場所では,地域の人々が盆踊りに繰り出し賑わいを見せていたと云われています。CHABOHIBA HALLは,そうした人々の集いの場としての遺伝子を受け継ぎ,新しいかたちをもって生まれかわった空間なのです。
CHABOHIBA HALLのロゴマークはCHABOHIBAのCと音符を組み合わせたものです。CHABOHIBA HALLは音楽を主とする文化・芸術の発表の場ですが、多岐に渡る芸術活動をサポートする場でもあります。 そのような多様性を、音符を分割することで表現し、それらがC(CHABOHIBA HALL)と共にしていく姿やCから生み出されていく、という関係性を表しています。
また、建物に付随するサインとして使用する際には、離れた距離から見た際の視認性なども考慮し、ランドマークとして主張する、強いサインであることを意識しました。そして、人が指揮棒を持っているようなデザイン要素を加え、より「音楽」を感じられる形となっています。
カラーについては、清々しさ、優しさや現代性を意識したライト・グリーンとグレーの組み合わせとし、CHABOHIBA HALLが地域と接する際の姿勢を表現しています。
たちかわ創造舎 / NPO法人アートネットワーク・ジャパン